こんにちは、meriです。この記事では、夫がパニック障害を患い始めた頃のことを記憶を辿りながら書いていきたいと思います。
今現在、パニック障害で苦しんでいる方、そのご家族の方のお役に少しでも立てたらと思い、書かせて頂きます。
ちなみに、今はパニック障害を克服し、日常生活には全く問題なく過ごせています。
その経緯や克服した方法など、今後の記事でも詳しく書いていく予定です。
最初の記事はこちら
初めて知ったエクスポージャー療法
前回の記事でご紹介したメルマガを登録し、マニュアルを購入後、夫はそのマニュアルに沿ってパニック障害克服のため動き出しました。
まずは小さな一歩から始めていき、断薬まで成功しました。
でも薬をやめたからといって、パニック発作が完全になくなるわけではなく、発作を起こすことは度々ありました。
地下鉄で発作を起こす回数は減ったものの、私の付き添いは変わらず必要なまま。
そんなとき、私たちは購入したマニュアルで「エクスポージャー療法」というものを知りました。
エクスポージャー療法とは
何かの刺激によって不安が生じた場合、その刺激を回避することによってかえって不安が慢性化したり、悪化したりすることがあります。不安の発生要因は「刺激」ですが、慢性化や悪化の要因は「回避」なのです。このような場合には回避を中止すること、すなわち刺激に自然に触れることが有効です。この逆説的な治療がエクスポージャー療法で、多くの不安症において極めて高い効果が報告されています。負担を軽減するために、治療者が同伴して、安全、安心を保証しながら、段階的に現実の事物や過去の記憶といった刺激に触れます。そして、触れても大丈夫だったということを話し合って確認します。こうして、刺激に触れても過剰な反応を生じることがなくなり、日常生活での予期不安や過剰な回避による行動の制約が減少していきます。
引用元:e-ヘルスネット
簡単に言うと、敢えて不安が生じる場所に行って慣れていくようにする方法です。
夫は、このエクスポージャー療法を実践して、パニック障害を克服することが出来たのです😀😀😀
ちなみに、通院していた病院ではこのエクスポージャー療法のことを教えてはくれませんでした…😭
いざ、実践!!
夫は地下鉄やJRなどの乗り物全般でパニックを起こすことが多かったので、その克服のためにまず始めてみました。
地下鉄は、出勤時以外の休日にもチャレンジしました。
私とは敢えて別の車両に乗り、まずは1駅乗ってみる。
それで大丈夫だったら、2駅、3駅と乗る時間を増やしていく。
何日も繰り返すので地下鉄の料金はめちゃくちゃかかりましたが笑(しかも2人分)、それでも治る為なら惜しくないと思い実践しました。
でも、普段降りることのない駅で降りて散歩をしたり、ちょっとした楽しみもありました😁
もし発作を起こしそうになって地下鉄に乗れなくても、帰らず一旦休んでからまた乗る。
逃げずに乗れたことが自信になり、また次も乗れるようになっていく。
その自信の積み重ねが大事なのだと実感しました。
ただ、実践してみて思ったことですが、結構労力は使います。
付き添った私でさえ、もう体中ヘトヘトになりました😫
神経を研ぎ澄ませるからでしょうか…。
特にJRに乗る練習はなかなか大変だったと今でも覚えています。
JRって地下鉄と違って、すぐには発車しないんですよね。
発車時刻の少し前から乗れるようにはなっているので、乗り込んでからいざ発車までに時間が空くともうダメです。
一気に不安感が押し寄せてしまい、発車寸前で降りて自暴自棄になったこともありました。
これも逃げずに繰り返すことで次第に乗れるようになっていきましたが、乗れるようになるまでが本当に大変でした。
ちなみに、私たちは独自で実践して克服出来ましたが、今現在通院されている方は、エクスポージャー療法を実践する前に主治医に相談した方がいいと思います。
治療のプログラムに予め組み込まれていることもあると思うので、まずは病院に聞いてみることをおすすめします!
死ぬかもしれない恐怖
パニック障害を発症した方は、恐らく皆さん不安感や窒息感から、「死ぬかもしれない恐怖」を感じた経験があるかと思います。
で、夫が言うには、この死ぬかもしれないと思うほどの不安感や窒息感を乗り越えると、「乗り越えられた」「不安感がすごかったけど、大丈夫だった」と自信になり、克服へ近付いていくようです。
乗り越えられた事実が大事なんですね。
どんなに強い不安感がやってきても、それが何十分も続くことはありません。
私も、苦しむ夫を間近でずっと見てきましたが、長くても苦しいのは10分ほどでした。
その後は必ず落ち着きます。
永遠に続く苦しみではないので、大丈夫です。
まず、それを知る事が大事です。
苦しんでいる最中は、何分発作が続くかなんて数える余裕はありません。
けれど、長くても10分だとわかっていれば、少しは楽になるかもしれません。
本当に本当に、辛い時間だと思います。
そばで見ている方にとっても、同じくらい辛い時間だと思います。
それでも、必ず良くなる日が来ると信じて下さい。
次の記事では、地下鉄に1人で乗れなかった夫が飛行機にチャレンジした話について書いていきたいと思います。